Comic Paradaise

芸能界物コミック Vol.1
芸能界物コミックです。

星恋華 全10巻 - 佐伯 かよの

コミック表紙 ミッシィ コミックス(主婦と生活社)
1987/ 9/15〜1993/12/10発行

スター作りにかけては、凄腕のマネージャー・青鹿奎子。
彼女が偶然助けた槇村あや。
二人の出会いは、芸能界に何を巻き起こすのか…!? そしてなぜ、あやは歌うことを拒むのか?
あやの秘密とは? 芸能界大河ロマンがここに繰り広げられる。

青鹿奎子 青鹿奎子は夜の公園で、金を奪われようとしていた槇村あやを助けた。彼女の遠くまで届いた助けを呼ぶ声に、彼女に歌手になってみないかと持ちかける。だが、あやは歌うことを拒絶した。だからといって、彼女をそのままにすることも出来ず、青鹿はあやを付き人として雇うこととした。
あやが、時折見せる歌手としての素質に、回りの人間が黙っていなかった。天才・生方麻里絵もその一人だった。彼女はあやを唯一ライバルとして認めた。
生方麻里絵 しかし、あやには歌えない秘密があった。それは彼女の生立ちに関係することだった。彼女の歌には信じれない力があったのだ…

芸能界に関係する作品を割と書かれている、佐伯かよの先生の作品からまずはこれを紹介します。最初のうちは、主人公であるあやの秘密にまつわる話が中心で進んで行きます。SF作品にも定評あるかよの先生は、ファンタジックな設定で用意してくださいました。果たして、あやの歌の秘密とは…。ここで紹介してしまうと、楽しみが薄れてしまうので、あなたが読んで確認してくださいね。
さて、後半は正統的な芸能界ものとなります。ライバル同士の賞レースをかけた熱い闘い、また、背景にあるプロダクションの駆け引き、芸能界で生き残ろうと努力する人々…。大河ロマンの名に恥じないストーリーが展開して行きます。そして、恋の話も…。残酷な物語がそこから始まるのです。
とりあえず、この十巻で第一部が終わりなのですが、第二部は始まる気配もありません。残念なことです。(雑誌の休刊とか、いろいろ大人の事情があるのですが) 願わくば、続きが読みたいと、切に願っています。
と、ここで新着情報です。願いは叶い、第二部が開始されました。「星恋華・完結編」が「ロマロマ」宙(おおぞら)出版にて雑誌連載されています。コミックスも2000年秋には登場の予定だそうです。7年越しに続きが読めるのですね。楽しみに待っています。

♂ティンクル2♀アイドル☆スター 全10巻 - 遠山 光

コミック表紙 少年サンデー コミックス(小学館)
1991/ 7/15〜1993/ 6/15発行

アイドル志願のまりもの夢につきあって、オーディションに出場した、あゆみくん。
シャレのつもりが、なんと、女の子アイドル・デュオ"ティンクル"としてデビューすることになっちゃった!!

ティンクル(まりも&あゆみ) 「アイドル誕生」本選の三日前になって、デュオを組んでいた女の子が出場を辞退。アイドル志願のまりもの夢を壊さないために、あゆみ君は女装して代役を務めた。「どうせ"合格"するわけないじゃん…」と軽く考えていたら、何時の間にかアイドル・デュオとしてデビューするはめに。
最初は「夏休みの間だけ…」のつもりだったが、まりもや、ファンの期待にこたえてアイドルを続けることになった。

少年漫画の定番、アイドルものに片方女装のデュオを持ちこんだ作品。この手の作品は漫画だから成り立つのであって、女装のアイドルなんて無理だよなぁ、とか思っていたら、シャズナとか実際に出てきて、びっくりしています。それでも、女装したまま水泳大会に水着姿で出たりして、ばれない訳ないよなぁ。主人公であるあゆみくんの機転や、まりものアイドルばなれした実力で着実に人気を獲得して行く「ティンクル」。ライバル会社の汚い妨害にも負けず、今日も元気に歌うのです。
コメディ(と、言いきると失礼かな)なので、努力とか、どろどろとした愛憎劇とかとは無縁のお気楽漫画です。本当にこんなデュオが存在したら、やっぱり、人気出るでしょうね。

ピアニシモでささやいて 全8巻 - 石塚 夢見

コミック表紙 フラワー コミックス(小学館)
1986/ 8/20〜1988/12/20発行

ピアニシモはね
そおーっと、ささやくときの音
ほら、耳もとでね
そおーっと、やさしく
"だあいすき"
って--------

須佐 朱 須佐 朱はクラブに勤める母と二人、慎ましやかに暮らす女子高生だった。クラスメイトの中川 香菜の歌手デビューを一緒に喜ぶ普通の女子高生だった。しかし、彼女は音楽家の両親の間に生まれ、音楽の英才教育を受けて育った過去を持っていた。そんな彼女に、音楽業界で"伝説"と言われていた渡会 一意との出会いが生まれた。
音楽の世界を舞台に愛と友情が交錯する。

友達から借りてコミックスを初めて読んだとき、感動で目の前がかすみました。それぐらいインパクトがありました。主人公である須佐 朱の境遇、そして廻りからの圧力。そして、渡会 一意の境遇とその因果が絡まり合い、物語が進んでいきます。
中川 香菜 友人であった中川 香菜とのライバル争い、そして、彼女の属するプロダクションと渡会 一意の因縁。いくつもの恋が破局を迎え、あたらしい恋が生まれます。須佐 朱と中川 香菜は、幾多の試練を乗り越え、押しも押されぬシンガーへと成長していきます。
本当に涙なしには読めないロマン巨編です。それぞれが歌う歌の歌詞にも、大変なこだわりが感じられる良作です。紙の漫画から音が出ないのがこんなに悔しく感じる漫画もめずらしいと思います。結局イメージアルバムも出なかったし、今からでもいいから、どこかのレコード会社がイメージアルバム出してくれないかな。「狂え 班女ー」とか聞いてみたいなぁ。

Component Material by A.R.P.(Sawako Tsuduki)
E-mail : _arp@tamano.or.jp

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