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住職法話集

仙厓(せんがい)さん(びんぼう神)

江戸時代の禅僧・仙厓(せんがい)義梵(ぎぼん)はとても逸話の多い方です。その一つをご紹介しましょう。

「仙厓(せんがい)さん」は今から百五十年ほど前に博多の聖(しょう)福寺に住されて、その親しみやすい行状と、多くの優れた書画とで、人々に本当によく愛された老師様です。

 さて仙厓(せんがい)さん、ある時信者さんの家の新築祝いに招かれました。宴たけなわの時、例によって、その信者さんから新築祝いに、何かおめでたい絵を描いてくれと頼まれました。そこで仙厓(せんがい)さん、筆にたっぷりと墨をつけて、見事な家の絵を描いてそのまわりに貧乏神と見える数人を画いてさらに字を書きました。こんな文句でした。

『この家を貧乏神が取り巻いて』

頼んだその家の主人が『何て縁起のわるいことをかくんだ、このくそ坊主』と嫌な顔をしていますと、仙厓さんそのあとに続けて、『七福神のでるすきもなし

『この家を貧乏神が取り巻いて 七福神のでるすきもなし』


・・・このような見方のできる柔らかな脳みそになりたいものですね。