![]() |
||
| ■トップ ■易しい仏教講座 ■法話のページ ■久昌通信 | ||
豊岳山久昌寺のホームページにようこそ! |
||
|
![]() 裏の桃の花 |
いまから約60年前、森永老師は、元妙心寺派管長・後藤瑞巌(ごとうずいがん)老師に弟子入りしました。そのときのことです。
弟子入りの挨拶が終わったあと、師匠と新入りの弟子・森永青年の二人で、庭の掃き掃除をすることになりました。落ち葉を小山のように掃き集めた時、森永青年は後藤老師に向かって「老師、ゴミをどこに捨ててきましょうか?」そう尋ねました。
すると老師は
「バカモン、ゴミなんてどこにも無いぞ。いいから早く物置小屋にいって、中身のあいた炭俵(すみだわら)を持ってこい」
彼は『あんなにごみがたまってるのに…』と不審に思いながら、炭俵を取って来て、せっせと落ち葉をその中に詰め込みました。老師は、「それは風呂のたきものにするから、持っていって来なさい。」
宗興青年が、たきもの小屋に炭俵を置いて戻ってきてみると、老師は今度は、落ち葉をとった残りの小さな山から、手で小石を拾い集めています。そしてその小石を屋根の軒下の、雨のしずくが落ちる所に、ひとつひとつ並べ始めました。そうすれば、その小石は、雨だれ受けにもなり、あまだれで土にあいた穴ふさぎにもなり、その上、庭の見栄えもよくなるという、まさに一石三丁です。
青年は内心舌を巻いたものの、心の奥底で『まだ苔(こけ)のくずや土くれが残っている。あれは捨てないとどうしようもない。あれだけはゴミに違いない』そう思いながらじっと見ていると、老師は、残っている苔のくずと土くれを、きれいに手ですくって、腰をかがめて庭をすかすように見ています。 老師は、平らな庭の中で、少し低くなっている場所を確かめて、そこに苔のくずと土くれを置いて、トントン足で踏み固めてしまいました。見事に後にはなにも残らず、青年がゴミとばかり思っていたものはすべて生かされて、立派にそれぞれ役割を果たしています。
「どうだ、元来ごみなんて無いんじゃぞ」
新しいお師匠様にそう言われて、そのことが心のそこまで納得できた森永青年は、それまでは「自分には何も信じられるものがない、自分は本当にだめな人間」とすっかり自信をなくしていたのが、大いに勇気が出て、ご修行に励まれた、ということです。
すべてのものには、そして誰にでも生かされるべきいのちがあります。このことに深く思いを馳せて、日常の生活に、それこそ、生かしていきたいものですね。
| ▲ページトップへ | |
| MENU | ■トップ ■易しい仏教講座 ■法話のページ ■久昌通信 |
| 臨済宗妙心寺派 豊岳山久昌寺 住職 豊岳澄明(ほうがくちょうみょう) <h3><〒706-0132 岡山県玉野市用吉415 TEL:0863-71-0566 FAX:0863-71-0589 COPYRIGHT(C)2009 Kyuusyouji All rights reserved. |
|