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住職法話集

『いのちのかたまり』

(少し長いですが・・・・)

ご存じの方もあるかと思いますが、NHKがずっと昔から放送している、子供向けの『みんなの歌』という番組があります。以前その番組の中で『ごっつおさま』という歌を聞いて驚かされました。ご紹介させてもらいます。

『ごっつぉさま』は、アニメがテレビの画面で動いて、そのバックに歌がながれるという具合でした。

歌が始まって最初に登場するのは、なんとのお尻です。
画面一杯のお尻の上の方で、シッポがくるくるとまわってる。
やがて…、フンがぼとぼと落ちてきます。
すると、その様子を見ていた一匹のハエが大喜びして、一目散にそのフンを目掛けて飛んでやって来る。
何しろ牛のフンはハエにとって大変なご馳走です。
ところが、ハエはフンにたどり着く前に、牛のシッポに頭をはたかれて、
地面に落ちてしまいました。「ハエがくるくる目をまわす一」という歌詞が聞こえます。

次に、一匹のカエルがそれをみていて、喜び勇んでピョンピョンやってきて地面に落ちてもがいているハエをパクリと飲み込んでしまいました。
今度はそれをシマヘビがみていました。
ニョロニョロ近付いて来て、足がすくんで逃げられないでいるカエルをゴックン、と飲み込んでしまう。

また次に、その様子をニワトリが見てました。
ニワトリはトットコトットコやってきて、ヘビの頭をクチバシでコツっと一撃、気をうしなったシマヘビをガツガツゴックンと飲み込んでしまいました。
ニワトリは大喜びして踊っています。

今度は画面がガラリと変わってマンションのなかの一室です。
お父さんお母さん、そして子供達がニコニコしながらテーブルを囲んで、両手にナイフとフォークを持ってみんなバンザイしています。

「今夜のおかずはなんだべな一」という歌が聞こえる。これから晩ご飯の始まりです。
テーブルの真ん中に大きなお皿があって、その上に今夜のおかずがのっています。
フライドチキン。「さっきのニワトリ皿のうえ一」と歌っています。
このあとの歌詞がまた素晴らしい。

おめえらの命いただきます
申し訳ねえいただきます
おいらの命ささえるため
すべての命ささえるため
だから一言いってくれ
食いおわったらいってくれ
…ごっつおさま


(作詞作曲・・・須貝智郎(すがいともお))

おめらの命いただきます…おめえらの命…はえの命、カエルの命、ヘビの命、ニワトリの命、そういう命を我々はいただいているんですね。
申し訳ねえいただきます…この申し訳ないという気持ち、それに加えて感謝の気持ちを、やはり忘れてはいけない、思い出さなければなりません。
この歌には果物や野菜は登場しませんが、果物にも野菜にも当然命があります。
命があるからこそ種をまいたら芽が出てだんだん大きくなる。命があるからこそ実がなったり葉っぱが茂ったりするのです。
そういう命も全部含めていただきながら、この我々の命が支えられているのです。

いわば、我々のこの体は『命のかたまり』です。