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住職法話集

時間のまきじゃく(環境問題)

 最近は中学生や高校生の教科書に、自然の事や環境問題がよく取り上げられているようです。ある英語の教科書によると、東南アジアやアマゾンにある世界最大級の熱帯雨林は、およそ七千万年から一億年の間、その姿を保ち続けてきたそうです。それが、過去百年の間にそれが半分に減ってしまったと言うのです。非常にショックでした。
 東南アジアの熱帯雨林が減った主な原因は、日本の木造の住宅を建てるため、南アメリカのそれは、アメリカ合衆国のハンバーガーにする牛を育てる牧草地を開くため、ということです。

 話が変わりますが、石炭や石油ができるまで、約2億年かかっているそうですが、それがここ2百年間で半分になり、あと4、50年で使い尽くされてしまうそうです。

 ここに長い々々巻き尺があるとしましょう。百メートルの長さです。これで時間を計ります。百メートルを1億年とすると地球の年齢は約50億年とされていますのでこの巻尺の50本分、長さ(距離)で言えば5キロメートルです。そのうちの人間の歴史は、といえばわずかに3~5メートルでしょうか。とにかくこの巻尺の1メートルが百万年、1センチは1万年、1ミリが千年です。百年は0.1ミリです。

 この巻き尺を頭に思い浮かべると、熱帯雨林にしても石炭・石油にしても、いかに長い時間をかけて、母なる地球によってはぐくまれてきたものか、そしていかにすごい速さで失われているか想像できると思います。先祖が何代も何代もかかって築き上げてきた財産を、子孫が放蕩して、あっという間に(例えば賭け事で)全財産をなくしてしまうような、何だかそんな感じです。

 現代の我々は、物凄いスピードで終末に向かって突っ走っているのではないか?そんな疑問が頭に浮かんできます。終末思想を宣言し、皆の危機感をあおろうとするカルト宗教には感心しませんが、事実は事実としてしっかり見つめる必要があります。
 早急に解決する解答はありませんが、そんな危機感(というべきか)を持つ事は大切な事だと感じます。