もったいないとみっともない
最近、『もったいない』という言葉が注目されています。大人たちにとってはごく当たり前の言葉ですが、中には「何それ?どういう意味?」などという疑問を持っている子供もいるようです。大人たちはそれを伝えてゆく必要がありそうです。
『もったいない』が注目されるきっかけが、ノーベル平和賞の受賞者、マータイさんの国連での演説です。ニュースを見てみましょう。
ノーベル賞マータイさん 国連で日本語紹介
女性の地位向上などについて討議している国連の「女性の地位委員会」閣僚級会合で四日、ケニア環境副大臣のワンガリ・マータイさんが演説し、日本語の「もったいない」を環境保護の合言葉として紹介し、会議の参加者とともに唱和した。マータイさんは以前来日した際、「もったいない」という言葉を知って感銘を受け、世界に広めることを決意したという。
この日の演説では(中略)、「MOTTAINAI」と書かれたTシャツを手に「さあ、みんなで『もったいない』を言いましょう」と呼びかけ、会場を埋めた政府代表者や非政府組織(NGO)の参加者とともに唱和した。さらにマータイさんは「限りある資源を有効に使い、みなで公平に分担すべきだ。そうすれば、資源をめぐる争いである戦争は起きない」と主張した。
(産経新聞より)
『もったいない』が注目されている一方、忘れられようとしている大事な言葉が、『みっともない』です。ローカル新聞にこんな文章がありました。
(以前は)立ったままで食べていると「みっともないまねはよしなさい」と注意された。それが、最近では街中での食べ歩きや地べたに座っての飲み食いなどを見かけるようになった。決してよいとは思わないが、違和感を覚えず顔をしかめることも減った。
みっともない意識を薄めた要因に自動販売機の普及が考えられる。自動販売機は全国津々浦々に設置されている。
「自動販売機の文化史」(鷲巣力著、集英社新書)によると、自販機の数は全国でおよそ五百五十万台に上る。人口比でみれば、日本は世界一の自販機大国である。
熱い飲み物や冷たい飲み物が買え、路上に置かれながら故障なども少ない。機能面でも世界に誇れる文明の利器だ。しかし「欲しいものを、欲しいときに、欲しいところで、買える」利便性は、人々が欲望を抑えることを困難にしたと、著者は指摘する。(中略)
進展する消費文化の中で、『みっともない』意識に光を当てたい。欲望の歯止めになる…