住職法話集
なっちん
『なっちん』は漢字で書くと『納音』。
運勢占いのひとつであり、暦の本の解説によれば『人は干支(えと)と共に納音(なっちん)の気をも併せ含む』ということです。
各人の生まれ年(えと)によってそれぞれの納音も定められているのです。
先日、何かのことで暦の本を見ていると、偶然に『山頭火(さんとうか)』の文字を見つけました。
なぜ俳人の名前が暦の本に?と思い調べてみると、『山頭火』とは納音のひとつだということがわかりました。
今までは、私の知る限り、山頭火といえばすなわち、自由律俳人の『種田山頭火(たねださんとうか)』でした。
種田山頭火(1882年~1940年)は、本名は種田正一、山口県の生まれ、修行僧として旅しながら句作に励んだ人です。
『山頭火』は私のとても好きな俳人のひとりですが、『俳人というのは変わった名前を名のるもんだなあ』とぼんやりと考えていただけで、その由来を調べる事まではしていなかったのです。
このたび『山頭火』が納音だということを初めて知りました(恥ずかしながら今まで知りませんでした)。
種田山頭火の名前は、それに由来しているに違いありません。
ちなみに、暦の本によると、『山頭火』とは『山頂の火は弱く燃え上がるが物を焼く火力はないように、高邁(こうまい)の気を含むが力量の足りぬ傾向がある』ということです。
調べてみると、種田山頭火以上に有名な俳人・荻原井泉水(おぎわらせいせんすい)の俳号も納音のひとつでした。『井泉水(せいせんすい、泉中水とも言う)』とは『地より湧く水。勢いはないが汲めどもつきぬ豊かさの意があり、正しさと温柔さを示す』です。
ついでに私(j住職)自身の納音も調べて見ました。私の干支(えと)は乙未(きのとひつじ)、納音は沙中金(さちゅうきん)です。『沙中金』は『砂の中に混じったわずかな金である。他に見出されてはじめてその貴重な特性を発揮するので、忍耐を要す』ということでした。
忍耐を要す、のはそのとおりと思いますが、前半はちょっとほめ過ぎの感じですね
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