お盆について
(あなたはいい人・悪い人?05-7)
お盆は盂蘭盆(うらぼん)といい、インド言葉のウランバーナに由来します。ウランバーナというのは、逆さづりの苦しみのような餓鬼道の苦しみを意味しています。
神通第一といわれるお釈迦様の弟子の目蓮(もくれん)が、亡き母がどこに行っているかを、神通力で見たところ、餓鬼道に落ちて苦しんでいました。
目連は、自分にとても優しかった母は、天上界にいるのに違いないと思っていたところ、案に相違して、餓鬼界に転生しているのを知って、とても衝撃を受けたのでした。
母は骨と皮の状態で、それを見た目連は、ご飯を盛って母に食べさせようとしました。
しかしお母さんはご飯を手にとっても、口に入れる前に燃える炭になってしまい、食べることができませんでした。
目連は泣きながらお釈迦様のところに戻り、このことを詳しく述べました。そして、どうしてあんなに優しい素晴らしい母が、天上界におらず、餓鬼道に落ちてしまったのでしょうか?とお釈迦様にたずねました。
するとお釈迦様は「お前の母はお前にはとても優しい良い母であったが、お前を可愛がるあまり、他の子どもらやその親たちにはつらく当たり嫌われていたのだよ。それが原因で餓鬼道に落ちてしまったのだ」といわれたのです。
目蓮はどうしたら母が救われるのかを尋ねました。お釈迦様は、「7月15日は坊さんが百日の修行を終えて伝道に出る日だから、お坊さんがたにお供養しなさい。」といわれ、その通りにしたことによって、目連のお母さんは救われたということです。
このことが、盂蘭盆経というお経に書かれており、それが今日のお盆の行事の元になったとされています。
今まで、あまりこの話には興味が無かったのですが、最近なくなった方で、私たち(他人)にはとてもいい人で素晴らしい人だと思われていた方が、その人自身の家族や親族にはあまり良く思われていなかった、ということがありました。
じっくり振り返ってみると、そのような例が少なくないようです。
勿論その逆も沢山あるのではないでしょうか?…そんなことを考えているとこの盂蘭盆経のお話が大いに気になり始めました。
ある人々に対しては良い顔をするけれど、他の人に対してもそれと同じ顔ができるかな?
あなたはいい人、それとも悪い人?
盂蘭盆経が本当に言いたいのは、お坊さんに供養しなさい、ということより、むしろそのことのような気がします。