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易しい仏教講座

第28回 名僧列伝2 達磨(だるま)さん

達磨

(だるま)

一般的には起き上がり小法師(こぼし)の赤い人形で知られる達磨さんですが、宗教的にはなんと言っても禅宗の始祖として知られています。しかしながら達磨さんご自身が、禅宗を開こうという意志を持っていなかったのはいうまでもありません。特に達磨さんはそういうこと(たとえば宗派形成)とは無縁だったといえるでしょう。
 というのも、(百歳を越えて)達磨さんは、インドから海路中国へ渡ったものの、当時の仏教界は頭デッカチばかりの屁理屈だらけ、みなの問答好きにはほとほと辟易して、素っ気ない返答ばかりしていました。そうするとそれがかえって評判が高まり、時の皇帝に迎えられたりして、後の禅の隆盛へとつながったと考えられるのです。
達磨さんは百五十歳ほども長生きなさった(亡くなったのは6世紀)という有名なお話もありますが、なんといっても、自分の腕を斬り落としてまでも「どうにか弟子に」という慧可〔エカ〕との間で交わされた問答が印象的です。

慧可・・・「私は(たくさんの仏教の書物を読んだのに)心が不安でたまりません。どうかこの不安な心を取り除いてください」
達磨・・・「わかった、不安な心を取り除いてあげよう。その不安な心をここへ出しなさい」

それからもうひとつご紹介しましょう。『ダルマ』というのは、サンスクリットの『darma』です。Darmaとは『法』のこと。つまり達磨さんのお名前は『仏法(ぶっぽう)』そのものなのです。