日本の棚田百選

1999年7月農林水産省によって、日本全国の117市町村、134地区の棚田が「日本の棚田百選」に認定された。
棚田は先人が山や谷を切り開き、石垣を積み上げ傾斜地に作られた田んぼで、先人たちの知恵と苦労の結晶である。
棚田は国土保全、環境保全と同時に階段状に大小さまざまな形の水田が集まる千枚田の美しい景観は日本の原風景である。棚田の維持管理は大変だと思いますが、この美しい景観をいつまでも守って欲しいものです。
私は、この美しい日本の棚田を写真に残しておこうと2002年5月から「棚田百選撮影の旅」を開始しました。
しかし、私自身農家なので田植や収穫期が一緒になり一番いい時に撮影に行けないのですが、わずかの栽培時期の
ずれを利用して出掛けて撮影し2006年9月に全国117市町村、134地区の「日本棚田百選」に認定された全ての棚田の撮影を達成しました。
市町村名をクリックすると棚田の写真が表示されます。
市町村名は合併前(農水省認定時)の旧市町村名で表示しています。

        2002年5月から撮影を開始し、自家用車に撮影機材、食料、寝具等積込んで一人で
        出かけて4年半の歳月と延べ約 40,000kmを走行して全国の認定棚田を廻り撮影しました。 
「日本棚田百選」
      全地区の撮影     達成!             
都道府県名 市町村名
岩手県 大東町
宮城県 丸森町 栗駒町
山形県 朝日町 山辺町 大蔵村
栃木県 烏山町 茂木町
千葉県 鴨川市
新潟県 安塚町 松之山町 大島村 下田村 高柳町(1) 高柳町(2) 高柳町(3)
長野県 小諸市 上田市 東部町(1) 東部町(2) 飯田市 八坂村 白馬村 更埴市 信州新町 飯山市 
大岡村(1) 大岡村(2) 大岡村(3) 中条村(1) 中条村(2) 中条村(3)
静岡県 引佐町 天竜市 戸田村 天城湯ヶ島町(1) 天城湯ヶ島町(2)
富山県 氷見市 八尾町
石川県 津幡町 富来町 輪島市
福井県 越前町 高浜町
岐阜県 白鳥町 八百津町 恵那市 上宝村 久々野町 
愛知県 鳳来町 設楽町
滋賀県 高島町
三重県 紀和町 飯南町 亀山市
京都府 大江町 丹後町
奈良県 明日香村
和歌山県 清水町
大阪府 千早赤阪村 能勢町
兵庫県 加美町 佐用町 美方町 村岡町
鳥取県 岩美町 若桜町
岡山県 久米南町(1) 久米南町(2) 旭町 中央町
島根県 益田市 大東町 横田町 羽須美村 旭町 三隅町 柿木村
広島県 筒賀村
山口県 油谷町
徳島県 上勝町 井川町
香川県 池田町
高知県 梼原町
愛媛県 五十崎町 城川町 松野町
福岡県 星野村 浮羽町 甘木市 宝珠山村
佐賀県 相知町 肥前町 玄海町 西有田町 小城町 富士町
長崎県 波佐見町 福島町 川棚町 外海町 南有馬町 千々石町
大分県 挟間町 別府市 緒方町 玖珠町 院内町 山国町
熊本県 産山村 坂本村 龍ヶ岳町 菊鹿町 水俣市 東陽村(1) 東陽村(2) 
球磨村(1) 球磨村(2) 矢部町(1) 矢部町(2)
宮崎県 えびの市 日之影町 日南市 高千穂町(1) 高千穂町(2) 高千穂町(3)
五ヶ瀬町(1) 五ヶ瀬町(2) 五ヶ瀬町(3) 西米良村(1) 西米良村(2) 
鹿児島県 入来町 栗野町 頴娃町
資料: 棚田の枚数、面積等のデータは農林水産省構造改善局・農村環境整備センター「日本の棚田百選」による。

   棚田関連サイトへリンク

棚田ネットワーク 棚田の支援を通して、都市と農山村の人々が相互に理解し協力し合える関係を
つくり上げる活動をしている市民団体。
全国棚田(千枚田)連絡協議会 日本農業の歴史的文化遺産、資源として国民の財産である棚田の役割を見直し、
先人たちの知恵を学び、環境保全、国土保全と農村文化を考えていくことを目的に
設立された団体。
オリザ館 「棚田」「稲作」「コメ」「田んぼ」などをキーワードにアジアのコメ文化を紹介する
写真家青柳健二さんのページ。
「旅の空色」と題する日本の棚田百選撮影旅行の日記は、同じ棚田百選の撮影に
挑戦している私にとって大変役に立っています。
四季多彩 千葉県鴨川市の大山千枚田を中心に里山景色を撮影した風景写真集。
風に吹かれて 日本中を旅して撮影した写真と紀行文は圧巻!
実に6,500枚以上の写真を載せている「風工房」の織田寧人さんのぺージ。
私は棚田撮影旅行に出る前に必ずこのHPを見て下調べします。
棚田ミュージアム 全国の主要な棚田の写真ギャラリー。
「棚田」「武蔵野」をテーマとした、人と自然の関わりあった風景を撮り続けている
写真家平松純宏さんのページ。
筒賀村  井仁地区 広島県の棚田の秘郷 筒賀村井仁地区の棚田のページです。
明日への伝承 写歴40年、僅か2年で棚田百選を踏破した波多野 清さんのページです。

私は、2002年5月から全国の「日本棚田百選」に認定された棚田の撮影をしています。
農水省が棚田百選を発表して、特に写真家に人気の棚田では、撮影に訪れる人が増えカメラマンの迷惑行為が問題になっています。
「農地や畦への立入禁止、ゴミの持帰り、路上駐車禁止」の立札が立っていたり、棚田へのアクセスを役場の担当課に電話で聞くと、「棚田の所有農家から、多くのカメラマンが来て畦を踏み荒したりして困るので、問合せがあっても教えないようにしてほしいと言われているので、お教えできません。」と言われたこともあります。
棚田の美しい景観は、我が国の自然遺産ではありますが、農家にとっては生産と生活の場であり、農家の人々の並々ならぬ努力でこの景観が守られている事を肝に命じ迷惑行為をしないよう気をつけて撮影すべきだと思います。
私自身農家なので、棚田農家の心情は百も承知しており、撮影に際しては例え不要物が写ろうとも農地や畦に無断で立入らないようにしています。
プロカメラマンの英 伸二さん、ジョニー・ハイマスさんら4人が呼びかけ人代表を努め、NPO法人・棚田ネットワークがまとめた「棚田写真家宣言」の看板が全国の棚田の内何ヶ所かに立てられる事になったそうです。